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INTERVIEW

79(ザマギ)の傑作ソロアルバム『ENJOY YOUR TRIP』発売記念!79 × shunta(元レッキンクルー)スペシャルインタビュー!

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アルファやレッキンクルーらとともに、従来のヒップホップの枠には収まらない個性派として名を馳せ、2005年にアルバムを2枚発表するも、現在は活動休止状態のヒップホップグループ、ザマギ。そのMCのひとり79(ナック)が、ついに本格再始動。盟友5ive(COS/MES)によるトータルプロデュースの元、ヒップホップ黄金期と呼ばれる90年代の空気を残しながら、バレアリックな空気をも携えた傑作ソロアルバム『ENJOY YOUR TRIP』を完成させた。

それを記念し、同じシーンでしのぎを削ってきた、元レッキンクルーのshuntaによる79スペシャルインタビューが実現。『ENJOY YOUR TRIP』とともに、昔からよく知る同士、そしてなによりラッパー同士による言葉の旅を、是非エンジョイしてほしい。

Interview & Photo : shunta
Text & Edit : Yugo Shiokawa

79『ENJOY YOUR TRIP』全曲プレビュー

79インタビュー 〜 ルーチンライフをイコライジング

— それじゃあ、よろしくお願いします!まずはアルバムタイトル、『ENJOY YOUR TRIP』に込められたメッセージから聞きましょうかね。

79:いい旅を、ってことかな(笑)。

— そのまんまじゃん(笑)。じゃあ、そのタイトルにしようと思ったのはいつ頃なの?

ザマギ『すごい話があるんだ、聞いたらたまげるぞ!』79、40、そして5iveからなるヒップホップグループ、ザマギが2005年にリリースした、いまのところ最新アルバム。同作に収録された「It's So Good Now(い・そ・ぐ・な)」のAC部によるPVが、ネットで話題を呼んだ。ちなみにザマギとは「The Mindgift」の略。

ザマギ『すごい話があるんだ、聞いたらたまげるぞ!』
79、40、そして5iveからなるヒップホップグループ、ザマギが2005年にリリースした、いまのところ最新アルバム。同作に収録された「It’s So Good Now(い・そ・ぐ・な)」のAC部によるPVが、ネットで話題を呼んだ。ちなみにザマギとは「The Mindgift」の略。

79:(アルバム制作の)最後の方。コンセプトアルバムって感じではなく、その時その時の気持ちで曲を作って、それを元に共通していることを見つけようかな、と。で、できた曲をひととおり聴いているうちに、「脳内トリップ」ってフレーズが出てきたんだよね。「あ、全曲そうかも」みたいな。それで、「ジャーニー」とか「トリップ」とか、そういう旅感をタイトルに出したいと思って。(アルバムを)聴いている40数分間は、いつもの日常が若干良くなる。5%、消費税分ぐらいちょっと調子良くなる。そういうものにしたいなと思って。

— 79のリリックには、前から「旅」っていうキーワードが出てくる気がする。

79:うん、旅行好き。海外旅行に行ったら、コンビニを見るだけで楽しくなる。ポテトチップスのパッケージすらフレッシュに感じるっていうか。見るもの全部フレッシュだから。イケてるものもイケてないものも、全部含めて。フレッシュな世界に飛び込むのは気持ちがいいよね。

— ここで改めて79以外に今回のアルバムに参加した人たちを教えて。

79:5ive(COS/MES)、Muddy Thumb、でshuntaでしょ、あと40(ザマギ)、マスタリングがInner Science

— Muddy Thumbって誰なの? みんな気になってるよ。

79:10年以上前に知り合ってから、ずっと黒いビートを作り続けてる友達。SoundCloudでトラックも聞けるよ。

— 今回のアルバムの制作期間はどれぐらい?

79:実際やりだしてからは一年ぐらいかな。

— 去年の夏ぐらいから作りはじめてたってこと?

79:うん。去年の5月くらいに、突然Muddy Thumbから「新しいおまえのラップ良かった」って電話がきて。一回飲もうって、幡ヶ谷にあるMuddy Thumbの家に行って、ふたりで結構遊んだんだよね。付き合いは長いけど、ふたりであんなに遊んだのは初めてだった。それで、Muddy Thumbのトラックを聴いてラップしてをくり返してるうちにどんどん高まって来て、一緒に一曲作ろうってなったのがはじまり。それが去年のゴールデンウィークくらい。そこから一緒に作り出して。

— 最初はMuddy Thumb発信だったんだ。

79:そう。きっかけはMuddy Thumb。

— 5iveがトラック半分、Muddy Thumbがトラック半分って感じだったじゃん、今回。

79:そう、ほんまそう。6.5曲づつ。

— 5iveとの相性は、ザマギやポリスマンで知ってたし、聞いたことある人にとってもおなじみだと思うんだけど、謎の覆面トラックメイカーのMuddy Thumbが作る、どこか懐かしい90′sヒップホップマナーの、オーセンティックなトラックに79のラップが乗ってるのがフレッシュだったんだよね。

ポリスマン『KEISATSU』ザマギとワールドインベーダーズ(shunta + K404)による、コンセプチュアルなジョイントユニット。音源完成から約5年の歳月を経て、COS/MES主宰の自主レーベル「FUNIKI」から2011年にリリースされた。

ポリスマン『KEISATSU』
ザマギとワールドインベーダーズ(shunta + K404)による、コンセプチュアルなジョイントユニット。音源完成から約5年の歳月を経て、COS/MES主宰の自主レーベル「FUNIKI」から2011年にリリースされた。

79:それうれしい!色んな人の感想を聞くんだけど、オレはやっぱすごいヒップホップ好きだから。もちろんshuntaもそうだと思うけど。ヒップホップ好きな人の感想だと思う。AOYAMA TUNNELに行って感想を聞くと、やっぱり5iveの作るサウンドが好きって人が多かったりもするし。(編集注:5iveはAOYAMA TUNNNELの毎週水曜日にレギュラーパーティを行なっている他、他の曜日のDJブッキングなどにも関わっている)

— どういう感じで曲を作って行ったの? あとトラックを選んだ基準を教えて。

79:Muddy Thumbがいっぱい持ってんの、トラックを。一緒に作り出した頃から何十曲とか持ってて、その中から「これやりたい!」って思ったのを進めていったんだけど、がっつり(アルバム制作を)やりだしてからは、新しく作ったトラックは、まずオレに聴かせてくれるようになったの。で、オレが気に入るか気に入らないかで判断する、みたいな。そんな中で選んだら、自然とメロウなトラックが多くなって。Muddy Thumbはイケイケのトラックも作るんだけど、そんときの俺の心境だったんだろうね、すんなり入れるのがメロウな曲だった。

— ラップのトーンや、声の出し方もザマギやポリスマンのときと違うなと思ったんだよね。落ち着いているというか。

79:うん。ソロだし、なるべく無理のない感じにしたかった。日本語ラップって、BGMとして機能し辛いと思ってて。リリックがすごい濃いから。例えば自分の好きな女の子が初めて家に来た時に、iTunesのシャッフルなんかでかかって欲しくないっていうか(笑)。どんどんリリックを耳で追ってしまって、しかもすごいリアリティがあって。自分で聴くんだったら、どっちかって言うとひとりの方がいい。リリックの内容が濃いやつほど、ひとりでイヤホンで聴いて、ニヤニヤして歩くみたいな。でも、いざ自分がこの歳になって作る音楽ってことで考えると、BGMとしてもある程度機能するものを作りたい、みたいな。「すごいこと言ってんなー、この曲」みたいなものではないかなぁと。

— マニアックな性的趣向みたいなとこあるよね、日本語ラップは(笑)。いきなりだけど、俺からするとソロアルバムを作るってハンパないことだなーと思うんだけど、何がいちばん大変だった?

79:リリックかなぁ。普通に面白みの無い答えだけどね。だけどリリックも自分が思ってるほど、(聞いてる方は)どうでもよかったりするんだよね。でも、こだわってしまう。去年の5月、Muddy Thumbと一番最初に作った曲は、内省的というか、結構エモいリリックで、その時の心境もネガティブだったりして、まあトラックの感じが違うっていうのもあるんだけど、アルバムには入れなかったの。後々自分で聴いたときに、凹む内容はなんか嫌で。それがリアルだっていうならリアルなんだろうけど。俺はあんまり、そこは自分が作る音楽に関しては求めてなかったというか。

— 自分もそういう歌詞書きがちだけど、聞きたくないよね。他の人の曲で。

79:感想が「大変でしたね」みたいな(笑)。それがエンターテイメントとして機能できてて、その大変なことから、曲が終わる頃には「それも含めてめっちゃ良かった!」みたいな感じになれればいいんだろうけど、オレにそういうスキルはなかったし。なんかそうやね、なるべく後々聴きたいやつ、調子いいやつ、がいいかなと。

— 作り終えた今の感想は?

79:あとはどうぞ好きにして下さい、って感じかな。新しい曲を作りたいぐらい。今回のはちょっとブルースな部分っていうか、自分がほんとに思ってる気持ちみたいなのを書いたから、そういうのじゃないやつ。もっと軽いやつを今なら作れるかもしれない。

— 一番最初の率直な感想は、もうちょっとパンチのある曲があってもいいんじゃない、って思ったのね。今はこれがベストなのかなと思うけど。

79:パンチはあんまり狙わなかったかな。今回はなるべく、夏のBGMとしても機能するような、メローなラップものにしたかった。

— 全曲トーンが統一されてるのは、意識したんだろうなと思った。

79:なんか自然に。あんまりキャラクターを作り過ぎずに。

— ここからは、オレが気になった個々の曲の解説を本人にしてもらおうと思います。まずは『Day Game』から。

79:『Day Game』は自分が聞きたい言葉を繋げたってゆうか…。

— え、どういうこと?

79:気持ちいい世界を作りたかったんだよね。(スケートブランド)Blindの最初のビデオで『Video Days』っていうのがあるんだけど、そのなかでマーク・ゴンザレスがサンフランシスコの坂をダウンヒルで下っていく映像、あの感じをすごい意識したんだよね。

— あーでも、その感じすごい分かるわ。

79:わかる? あ、それうれしいな。そう、それがあって。ただ、そのことは歌詞では言わずに。

— 説明的な歌詞じゃなくね。そういう作り方はすごい共感できる。っていうか楽しいよね。あくまでもその映像のいい感じをラップに変換しましたみたいな。

79:そう。だからすごい見てた、マーク・ゴンザレスがダウンヒルする映像を。

— 映像とか写真でも、絵でも視覚的なものからイメージが膨らんで、言葉が出て来る。

79:どの曲もそうなんだけど、なんとなーくイメージがまずあって。すごい漠然とした、自分の中でのなんとなくのイメージを、仕留めにいくっていうか、狩りに行く、みたいな。そんな感じかな。

— 『Fruits Blend』は?

79:『Fruits Blend』はすごい単純で、オブスキュラっていう、好きなコーヒー屋が三軒茶屋にあんのね。で、いつもそこでフルーツブレンドって豆を買うの。俺、今までコーヒー苦手だったんだけど、オブスキュラでコーヒー飲む機会があって、すごいおいしかったのね。それからはその店で豆買って、ミルも買って、自分で淹れるようになって。で、最近タバコも吸わないし、なんかもうコーヒーが至福の時間というか、コーヒー飲むぐらいなのね。そういうのをテイクするの。すごい今自分の生活の中で大事なものになってきてて、コーヒー飲まないと目が覚めなかったりとか、コーヒー飲んだらやる気になったりとか、そういう思い入れが強いから、書こうみたいな。だからサクッとできた。

— 『Fruits Blend』はリリックがすごい好きで。トラックもかっこいいんだけど。大人な感じがする。若いやつには書けない渋みがある(笑)。2バース目は誰に向けてるの? 恋人?

79:友達。恋人に向けた曲は一曲も無いよ。全然会わなくなった友達とかいっぱいいて、でもなんかそれぞれがんばってるんだろうな、みたいな(笑)。

— 大人になるとそんなしょっちゅう会ってらんないよね。

79:ファミリーやからね。遊ぶ単位っていうか。そう、でも頭の片隅では気になってて…。そういう気持ち。

— そして、オレも参加した『Summer Lemon Cream』。今回、インタビューするにあたって、79からもらったリリックを見ながら改めて聴き直して、わからない所があると音を止めて、その単語を検索したりしたの。謎解きみたいに。例えば「ケルベロスって何?」みたいな。んで検索すると、3つ首の犬の画像が出たり。そうやって歌詞を見ながら謎解きしていくのも、このアルバムの楽しみ方のひとつだと思った。でも、この曲の2バース目の「リップ飛び出すアルバの裏のグラフィック」っていうところが全然わからなかったんだけど、これってどういう意味?

『Lords Of Dogtown(DVD)』ドッグタウンといえばこの一本。オリジナルZ-BOYSメンバーであるステイシー・ペラルタが脚本を担当、トニー・アルバも演技指導で参加している。

『Lords Of Dogtown(DVD)』
ドッグタウンといえばこの一本。オリジナルZ-BOYSメンバーであるステイシー・ペラルタが脚本を担当、トニー・アルバも演技指導で参加している。

79:これは、その歌詞の前にプールについて歌ってて。ベランダに広げたビニールのプールとか、市民プールとか。そのプールつながりで、ドッグタウンの連中が人の家のプールに忍び込んで滑ってる話。リップっていうのはスケボー用語かな?プールのへりの90度になってるところ。で、歴史上初めて、そのリップを飛び出した革命児が、ドッグタウンのメンバーのトニー・アルバなんだけど、トニー・アルバって自分でアルバっていうブランドを立ち上げてて、そのデッキの裏には「Alva」って書いてあるんだよ。で、リップを飛び出すとその「Alva」っていう文字が見えて…。

— あ!デッキの裏のグラフィックか!

79:そう!そんな瞬間って夏らしいな、っていうリリック。

— そういうことなんだ。スケボーに関することなんだろうなとは思ったけど。

79:分からない人が聴いたら、何にも分からないよね。

— でも歌詞にちょっとづつヒントがあるんで、そこをたどって行くと、わかるかもね。

79:ウェブサイトhttp://79rap.com/lyricで歌詞が全部読めるんで、わかんないとこは検索してください(笑)。

— じゃあ次、アルバムの中盤、バッドトリップ的な要素がでてくるでしょ。あれ結構ウケるんだけど。『Puzzle Funks』あたりからリリックの内容がダンスミュージック寄りというか、パーティ要素が出て来るよね。セオ・パリッシュとか言ってるし。で、その次の曲『アドゲバハッ教』、これ解説して(笑)。

79:(笑)。久しぶりに会う友達とかに、結構真顔で「オレ宗教やり始めたんよね」って言ってた時期があって。最近は言ってないんだけど。そしたら、みんな当然ギョッってなるのね(笑)。「えっ?」って。それで、「オレの宗教っていうのは、神様を自分の夢として崇めてるから、迷ったときはどっちが夢に近づくかな?って神に聞くんだけど」みたいなことを言うと、「えっ?何それ宗教なの?」みたいな反応で。「ああ、そう。それがオレの宗教」とか「オレしかおらん」みたいなことを言ってたんだけど、それを曲にしたの(笑)。

— 実際言ってたんだ(笑)。

79:そう。ギョッとなるのが面白くて。

— 『ウイークエンド北枕』はどんな曲?

79:2002年とかかな、ちゃんと覚えてないんだけど、METAMORPHOSEっていう野外イベントに行って、あのころ一回ヒップホップをあんま聴かなくなってて。レイブカルチャーに足を踏み入れて、一番印象的なパーティーが、その年のMETAMORPHOSEで。

— 誰が出てたとき?

79:GREEN VELVET!その時のGREEN VELVETがいまだに、色んなパーティに行った中で一番の衝撃。カミソリみたいな音で切り刻まれるような。レーザービームが出るショルダーキーボードで客が撃たれるの(笑)。ダダダダダダッ…ってやりながら、客をバーッと撃って(笑)。で、たぶんあの人ゲイなんだよね?ヘッドフォンで歌うんだけど、ボーカルのフロウがオネエ口調で、あのテクノに乗せて、La La Landっていう架空の島みたいのに連れて行かれる。本当に衝撃で…。その体験のおみやげとして持ち帰った60小節が、この『ウイークエンド北枕』。

— 確かに聴いてて、レイブの朝方の雰囲気とか思い出したよ。

79:そういうのに惹かれていた時期だよね。レイブ行きたいもん。今年、8年ぶりぐらいに。それで色んな友達に聞いてるんだけど、だいたい「もうあの頃みたいのは無いよ」って返事で。本当にないのかな? 歪んでるやつ。初期はもっとだと思うけど、あの頃もレイブってなんか歪んでたでしょ、時空が。

— じゃあ今回のアルバムの聴き所は?

79:アルバム通して聴いて欲しい。1曲1曲って言うんじゃなくて、曲の流れも含めて。メジャーで出すんだったら、1曲目から3曲目ぐらいまでに売れそうな曲を入れたりするんだろうけど、そういうんじゃなくて。まるっと聴いてもらって初めてわかるようになってる。

MeLo-X『GOD: HiFi』前作『GOD: LoFi』に続きリリースされた、ブルックリンのラッパー兼ビートメイカー、MeLo-XのフリーEP。79いわく「ラップがめっちゃうまくなってる!」とのこと。

MeLo-X『GOD: HiFi』
前作『GOD: LoFi』に続きリリースされた、ブルックリンのラッパー兼ビートメイカー、MeLo-XのフリーEP。79いわく「ラップがめっちゃうまくなってる!」とのこと。

— じゃあここで話題を変えて、最近のお気に入りの曲教えて。

79:最近だとPro EraとかMelo-Xを聞いてる。Tylerのアルバムも素晴らしかった。あと、GDNAとか。寺尾紗穂さんもいいよね。歌詞が良かった。あとMF DOOM

— MF DOOMかっこいいよね(笑)。

79:うん。こないだ40と電話で話してたんだけど、40は結構前からMF DOOM推してて。オレはその時はそうでもなかったんだけど、今、ようやっとわかったみたいな話になって。あれは、小学生の男の子がプラモデルとか、銃とか、クワガタとかそういうのが好きな感覚みたいな(笑)。

— 一番最後にお金を払って買った曲は?

79:KOHHの『JUNJI TAKADA』かな。

— KOHHヤバいよね(笑)。

79:面識もないからアレだけど、KOHHとかさ、きゃりーぱみゅぱみゅぐらい売れていいと思うんやけど。売れるべきクオリティと思うんよね〜。バカ売れして欲しい!

— 強度ハンパないよね。

79:ハンパないよ!でもあれなんかなあ、日本の社会が今そういう感じじゃないんかなあ。もっと「マジ」なんかなあ。

— っていうと?

79:ピリッてるっていうかさあ。「お前何だ、仕事中だぞ!」みたいな。

— (爆笑)それ間違いないよね。

79:そういうの強すぎるよね。だって仕事はちゃんとするけどさ。楽しくできるに越したことないわけで、絶対。ちゃんとやるけど。ちゃんとやる範囲の中で楽しくやろうよ、っていう。楽しくやりたいんだけど、それ自体がさ、日本の風潮としてはさ、「何楽しくやってんだ!」みたいな。そういうのすごく辛い。

— オレだって嫌だよ。

79:そういうのすごい強いと思う、日本は。

— ふざけちゃいけないプレッシャーが強いよね。

79:そうそう。仕事中に笑っちゃダメ、みたいなさぁ。軍隊じゃないんだし、なるべく楽しもうよって思うけどね。タイに行ったとき、空港の金属探知機でベルトかなんかがピピッって鳴っちゃったんだけど、その時「もう一回通れ」って言ってる空港の女係員が、小脇にポテトチップス抱えてるのね。なんか誰かのを没収したやつなのかなぁって見てたら、それ普通に食ってるのよ、「もう一回通れ」って言った後に(笑)。「それおまえのやつなんだ!」みたいな(笑)。日本だとさすがにそれはやりすぎかもしれんけど、なんか悪くないよね。

— 俺たちがとやかくいう問題じゃないよね。要はおせっかいなんだよ、日本人はさ。無言の圧力みたいなのを感じる。

79:ちゃんと仕事はしてるわけやからさ。ポテトチップス食ってるけど(笑)。あと、スーパーのレジの女の子が歌唄ってたりとか。別に悪い気しないよ。日本は過剰な気がする。ちゃんとしすぎみたいな。

— とくに東京はそうだと思うよ。オレは東京から埼玉に引っ越したけど、ちょっとだけ居心地いいもん。ゆるいというか。

79:ゆるいんだ。でもそういうゆるさがさあ、しあわせだったりするよね。オレも実家帰ったらゆるいもんなあ。

— 徳島なんて最ゆるなんじゃない?

79:めっちゃゆるい(笑)。東京はなんかピリッてるよね。

— ピリッてるよ。ひとりひとりは地方から来た人だったり色々なんだろうけど、東京全体の放つヴァイブスが、ピリッってますよ。

79:ちょっとはみ出したことに対して、「ルールだろ!」っていうさ(笑)。

— 『ENJOY YOUR TRIP』つながりってことで、最後に79の目下の夢である中南米の旅行について話してください。

79:それもさっきの話とつながるんだけど、一番行きたいのが、ロスからずっと南下して、中米南米を通って最後アルゼンチンまでっていうルート。で、行ければ途中にキューバ、ジャマイカ。この辺は絶対めちゃくちゃいいと思うんよね。マイアミからこっちに行ってもいいんやけどね。これが一番行きたい夢の旅かな。

— なんで中南米に行きたいと思ったの?

79:さっきの東京がピリッってる話じゃないんだけど、メキシコと日本って、だいたい同じぐらいの人口なんだって。で、メキシコより日本人の方が全然お金持ってんのね。GDPだって全然高いし。全然日本人の方がお金持ってるんだけど、日本人は年間三万人自殺者が出る。メキシコは三千人なんだって。それってどっちが幸せなんだ? みたいな。まあメキシコはマフィアにいっぱい殺されたりしてるんだけど。治安が悪いから。でも、自分で死ぬって最悪じゃない? 追いつめられてるわけやから。だからそこの違いみたいなのが、結構ひっかかってて。どうやら中米南米は、治安は悪いけど、今日生きられたっていう、楽しみっていうかうれしさ、今日をフルで楽しもうぜっていうパワーがすごいらしい。それを体感したい。日本はさぁ、やっぱり老後に備えて、みたいなさ。

— 守りに入ってるよね。

79:そう。完全守りでしょ。「こんなことしてて、60過ぎたときどうすんだ!」みたいなさ。60過ぎた時のために生きてるみたいなさ、そういう感じが違うんじゃないかなと思って。どっちも間違いじゃないとは思うけど、もっと生命のエネルギーを感じたい。で、その様子を動画で配信して、その旅をみんなと共有出来れば面白いんじゃないかな〜、って。

— 壮大なスケールの旅だね(笑)。

79:毎週3回くらい、中米、南米と生中継、Ustreamみたいなのができれば、オレは見たいと思うんだよね。そんなことしてる日本人がいたら。死ぬかな?オレ(笑)。

— その可能性は充分あるよね(笑)。

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